2013年冬の青春18きっぷ(以下18きっぷ)シーズンは遠出するつもりはないのでSNSや掲示板で2回分譲ってくれる方を探しましたが出遅れたのもあり結局手に入り易かった3回分をゲット。余る1回分でさて、どこにいこうかと考えた時に真っ先に浮かんだのがまだ乗ったことのないローカル私鉄。今回は(も)かーちゃんが同行せず息子二人を連れての野郎3人旅のため、子供も楽しめる施設を絡めるとすると候補は富士急行線や伊豆箱根鉄道修善寺線あたりかなーなんて漠然と考えていました。行き先を決めかね、なんやかんやで出発前日に某ローカル私鉄で某水族館を訪問することに決定。長男の分の切符はかーちゃんの出掛けついでにみどりの窓口で買ってきてもらうようにお願いをしておきました。


■■■■12月30日■■■■



上野駅

自宅出発は朝5時20分。この時期は当然まだ外も真っ暗で何よりも寒い!そして昨夜夜更かししてしまった父ちゃんは眠い!
横浜線から京浜東北線北行きに乗り換えウツラウツラしていると先行列車が踏切の安全確認をしているとのことで川崎駅で抑止をくらいました。上野で乗り換え時間が4分しかないのに20分の遅れ。これは100パーセント間に合いません。まぁ数分で上野駅乗り換えをしようとするのも我ながらどうかと思いますが、年末ダイヤでちょうど良い列車がなかったもので・・・・。結局、遮蔽センサーにビニール袋が引っ掛かっていたと判明、まさか誰か被せたりしてないよなぁ。
そのまま遅れを引きずり予定を1本落として7時49分発常磐線勝田行きで上野を出発。年末の下りだからなのか空いていました。

常磐線勝田行き531系

常磐線いわき行き415系

「お父さん、次は水戸だよ」
夜更かしが祟って爆睡モードの父ちゃん。石岡の次は水戸?ってくらい良く眠っていた模様。長男坊に起こされなかったら終点の勝田に着いても気が付かなかったかも。
「水戸で10分停まるんだって」
「あ、、そうなの?それじゃーホームに出てみるか」
小さい頃から散々18きっぷで連れ回してきた成果か、長男坊は鉄の相棒として最近かなり使えるようになってきました。今は専らサッカーの方に夢中ですが(笑)
起きていたのか寝ていたのか、妙に大人しかったような気がした次男坊を連れて下車。向かいのホームには上野口で見ることがなくなった415系いわき行きが停まっていました。
体を伸ばして目が覚めたところで車内に戻り一路勝田へ。水戸って鈍行で来ると結構遠い・・・。

ひたちなか海浜鉄道勝田駅

上野から2時間半、勝田10時19分着。ローカル私鉄、水族館、勝田とくればもうお分かりですね、今回のターゲットはひたちなか海浜鉄道湊線!勝田と阿字ヶ浦(いずれもひたちなか市)14.3Kmを結ぶ第3セクターのローカル線で、東日本大震災により甚大な被害を受け4ヶ月以上を費やし復旧した経緯があります。それから3年半、頑張って走っている湊線に乗ってみたいというのもこの旅の動機の一つでもありました。

湊線ミキ300形

JRから一部間借りしているかのような湊線のホーム入口にはラッチ内ラッチがあって一日乗車券を購入することが可能です。土日祝や夏休み、年末年始等には乗り降り自由の一日乗車券が800円で販売され、単純に終点まで往復するだけでも(普通乗車券の場合は片道570円)得ですのでぜひ活用してみて下さい。
湊線にはキハ20形や22形など40年以上前の古い気動車が現役な路線、一体何が来るんだろうかと楽しみにしていたところに登場したのは・・・・、
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! ミキ300形!
製造は1998年と新しいながらもこの車輌、個人的に思い入れがあります。もともとは兵庫県の三木鉄道を走っていた車輌で同鉄道が廃止になってしまった後の2009年にひたちなか鉄道が購入し北関東に活躍の場を移している、といった経緯があります。形式名も車番も塗色もそのまま、私は2007年に三木鉄道を訪れてこのミキ300形に乗ったことがあるので当時と変わらない姿に感動!ただ惜しむらくはここで第2の人生を送っているのはミキ300形の103番、私が三木鉄道で乗ったのは弟分の104番、なので厳密には6年前に乗った車輌とは異なりますがそれでも三木鉄道時代まんまの姿にテンション上がりまくり!!そんな話を分かりやすく子供たちに語りましたがなんかスルーされたというか良くわからないような気の抜けた返事が返ってきただけでした(・・;

ミキ300−103

1913年に勝田〜那珂湊が開通、つまり今年は湊線開業100周年ということで各列車には記念のヘッドマークが取り付けられていました。

湊線100周年ヘッドマーク

ミキ300形もまさか湊線100周年記念のヘッドマークを掲げて走るなんて思ってもいなかったでしょう。

18きっぷと長男坊用普通乗車券

湊線1日フリー切符

話は変わりますが、移動するに当たり私は18きっぷ、長男坊は普通乗車券(新横浜〜勝田)を利用しました(次男坊は未就学児なので無料)長男坊の切符は経由地を書いた紙をかーちゃんに渡し前日に某駅で購入したきてもらったものです。帰宅するまで気が付かなかったのですが券面を見てみると経由が「新横浜・新幹線・東京・常磐線」となっています。ちなみに今朝は新横浜から横浜線東神奈川経由で上野までやってきました。新幹線が絡む営業規則に選択乗車がありますがこの場合、その適用範囲外のように思うのですがどうなんでしょう?運賃を計算するとどちら経由でも値段は一緒でしたが、目的地によっては新幹線経由の方が安くなる場合もあるわけで(例えば新横浜〜東京など)、今回、この乗車券では在来線経由はダメだったのでは、と考えています。私がかーちゃんに持たせた紙には途中下車できるようにと経由に「横浜線・東海道線・東京・新幹線・上野」と書いておいたのですが窓口氏がそんな短区間、新幹線に乗る奴はいないと思い込み新横浜から新幹線の間違いと判断し発券したのではないかなと。帰りは勝田で同じような切符を購入しましたがこちらはすんなりと発券。勝田駅の窓口嬢はこちらの意図をくみ取ってくれたものと思われます。最終的にはどちらも同額の為セーフのような気がするのですが実際のところ如何なものか詳しい方がいたら御教授をm(__)m

那珂湊駅にて。前からキハ2000、キハ200、キハ2000

勝田発10時44分阿字ケ浦行きに揺られること約15分、湊線唯一の有人駅、那珂湊に到着。車両基地があって当日は国鉄準急色と急行色のキハ2000、それにキハ200を見ることができました。できれば帰りはあれのどれかに乗りたいなぁ・・・。

那珂湊駅

駅の切符売場でアクアワールド大洗水族館の前売り券を販売している事前情報があったので購入。現地で買うよりも10パーセントくらい安く設定されているので水族館に行かれる方はぜひどうぞ!

海門橋

海門橋

駅前を9時55分発のバスで水族館へ向かう予定が、京浜東北線遅延のため間に合わず、また休日はバスの本数が非常に少ないため歩いて移動することにしました。
駅前ロータリーから県道6号線に出ると凄まじい渋滞!歩きの方がはるかに早く、もしバスに乗れたとしても時間通りにいかなかったでしょう。見ると県外ナンバーの車も多く、もしかして年末の休みで皆水族館?などと心配していました。しばらく県道を歩き右折し、水族館方面へ向かう道に入ると普通に流れていて車の列はそのまままっすぐ県道を海の方角へ。海辺にある市場への年末買い出し渋滞だったと知ったのは帰り道のことでした。
駅から1.2Km、那珂川河口に架かる海門橋を渡っていると雲一つない空の下に広がる太平洋!しばらく3人で目の前の絶景を堪能しました。

アクアワールド大洗水族館

アクアワールド大洗水族館

歩くこと30分、駅からおよそ2Km、アクアワールド大洗水族館にとうちゃ〜く!駐車場は結構混んでいて来場者が多そうです。っていうかほとんどは車で来ていて鉄道で、しかも湊線経由で訪れる人はほとんどいないのでは?バスならば水戸駅からの方が本数が多いようですよ。

オーシャンゾーンでのイルカショー

入館すると予想通りの混雑。それでも入口付近にごっそり固まっているだけで案外快適に見学することができました。タイミングよくイルカショーの時間だったのでほとんど待たずにオーシャンゾーンに入ることができましたが、もちろん立ち見も出るほどの満員御礼状態。このイルカショーは息子たちに大ウケでとても喜んでいたので連れて来て本当に良かったなと思いました。

風呂に浸かるカピパラ。かわええー!

ペンギンはウ○コばかり垂れていました(笑)

鉄道全線完乗の暁には全国の水族館巡りをライフワークにしちゃおうかな、と考えているくらい水族館好きな私(笑)ここ大洗水族館は2度目の訪問で、前回は独身時代だったワケでカレコレ10年以上振りになります。10年も経つと色々変わっているものでなんだか別の施設に来た感じでした。

海門橋

フェリーさんふらわあ?

魚たちだけでなく展望台から海を眺めたりして過ごすこと2時間半。お昼もとっくに過ぎて次男坊が空腹を激しく訴えます。そろそろ駅に戻らないと帰宅が遅くなってしまうので水族館を後にすることにしました。バスの便を確認すると案の定ありません。散々館内を探索して父ちゃんクタクタ。また歩いて駅まで戻るのは勘弁・・・・。というわけでカモーンタクシー!駅まで1000円でお釣りがきたので人数揃っている時はタクシーを利用した方が楽だと思います、参考までに。

恐竜が謎の干し芋屋

那珂湊駅再び

駅をちょっと越えた辺りにあるファミレスまで乗せてもらい遅い昼食をとりました。
時既に15時、いい加減そろそろ帰らないと途中で次男坊がこなき爺に変貌する危険性があるため未乗区間を乗り潰して帰路につくことに決定。そういえばかーちゃんのお土産は納豆にするか、みたいな話をしていましたがファミレスから駅に戻る途中にある干し芋屋が目につき、干し芋のどこに惹かれたのかわかりませんが長男坊が猛烈にプッシュ(笑)確かに茨城の名産ではあるし美味しいとは思うけどあんまり父ちゃん好きじゃないんだよなー。結局協議の結果干し芋はやめて一緒に並んでいた芋羊羹をゲット。後日皆で食べてみましたが超ウマかったっす!

那珂湊駅

行きは水族館のことでほとんど目もくれずに後にしてしまった那珂湊駅。20分強待ち時間があるので駅を堪能することにしました。

那珂湊駅

まず線内唯一の有人駅だけあって活況がありました。無人駅も魅力的ですがやはり駅は人がいてこそ本来あるべき姿ではないでしょうか?特に地方の場合、駅に人がいるだけで何かホッとします。ここ那珂湊駅は関東の駅百選に選定されていて壁にはプレートが掲げられていました。乗車券は基本的に備え付けられている券売機で購入できますが窓口で硬券も扱っています。山手線内までの連絡切符もあるようなので実用目的で買ってみるのも面白いかもしれませんね。
ちょうど上下線行き違いをするのでそこそこお客さんが集まってきました。息子たちを引き連れて改札をくぐります。

那珂湊駅

阿字ヶ浦方面のホームに立つと今朝留置されていたうちのキハ2000の1両が出払っていてキハ200もガラガラとアイドリングの音を響かせていました。夕方から夜にかけての多客時間帯に備えてるのかな?排ガスの煙がたまりません!

先頭のキハ22形は営業運転する国内最古の気動車

まず最初に入線したのは15時29分発の勝田行きのキハ22+キハ37100。この編成、朝も見たよな〜。ということはもしや下り列車は・・・・。

またお前かっ!!!

そうです、ミキ300再登場!
阿字ヶ浦で折り返すため最初から最後までミキさんにお世話になることが決定しました(笑)どうやら日中は同じ2編成が行ったり来たりしている模様。旋回窓のキハ22乗りたかったな〜。

転する国

15時30分に那珂湊を発って僅か11分、終点の阿字ヶ浦に到着し湊線完乗!かつて国鉄からの乗り入れもあった終着駅は小ぢんまりとした無人駅でした。でも想像していたよりも周辺が住宅地だったのが意外。そんな阿字ヶ浦に降り立ったのは十数人でしょうか。その内の1/3くらいは我らと同じヲタでそのまま乗ってきたミキさんで折り返すようです。駅前で写真を撮っていると地元の方に話掛けられ、ちょこっと湊線談義。
駅滞在時間20分弱、さー、家に帰るか。15時58分発勝田行きで阿字ヶ浦を後にしました。

横浜から4時間かけて14.3Kmを乗りに来た今回の旅、以前から気になっていた湊線にようやく出会えて父ちゃんは満足!子供たちも水族館がとても楽しかったとのことで大成功でした。
帰りの勝田駅では本番?用の指定席券を購入しました。というわけで次回は雪景色を見に行く予定です。


メニューへ
inserted by FC2 system